超音波探傷試験 【Ultora Sonic Testing】
超音波を試験体中に伝播させ、試験体の音響的性質を利用して内部のきずや材質を調べる非破壊試験。
超音波探傷試験は内部欠陥を探す代表的な検査方法です。機械もデジタル高性能化し携帯性の高い機器も増えています。
"音"の基本と性質2
"音"の性質
音の一秒間で伝わる速度の事を"音速(C)"と言い下記の式で表す。
音速=sund velocity、velocity of propagation
JIS Z 8106 「音響用語」参照
弾性=elasticity
応力をくわえるとひずみが生じるが、除荷すると元に戻る性質。
弾性定数=elastic constant
。
変化のしにくさを表す物性値。弾性変形における応力とひずみ間の比例定数
周期と波長と周波数
振動のサイクルの時間と進む距離の関係
一秒間の振動の回数を"周波数(f)"という。
振動のサイクルの時間を"周期(T)"といい下記式で表す。
振動のサイクルの距離を"波長(λ)"といい下記式で表す。
・波長と周波数は逆比例の関係となる為
周波数が高いと波長は短くなる。また、逆に
周波数が低いと波長は長くなる。
・超音波探傷試験では、超音波が反射される反射減の寸法は
波長の1/10ぐらいまで。また、きずの寸法が推定できる波長は1/2程度と
いわれているので、小さなきずを検出するためには波長が短い、つまり
高い周波数の超音波を用いる。
しかし、あまり短い波長の超音波では試験体の結晶粒が粗大な場合
超音波が錯乱し伝わらない為、実際の試験では試験体と検出したい きず寸法
により周波数は決定される。
通常の試験では1KHz~10MHzの周波数の超音波が用いられる